肩関節3rdポジション

肩関節の可動域と言っても、肩関節は様々な方向に動くので、きちんと議論しなければなりません。
可動域計測の際には3つのポジションがあるとされています。

そのうち内旋・外旋といったひねりの動作は肩の肢位によっては動きの範囲が変わってくるので上記のポジションで確認しなければなりません。

可動域が広ければ、動きの中でシュートを打った際の安定性が増してきます。これは、可動域を超えるために力むことなく、脱力した状態で打てる範囲が広がってくるからです。
脱力は安定性や再現性の向上のために必要とされます。


上記の肩関節のポジションを見た際に、特に重要となるのは3rdポジションの可動域です。
3rdポジションにおける可動域が狭いと、シューティングポケット(お腹の前)からシューティングテーブル(おでこの辺り)に腕をあげた際に肘が開いてしまいます。

リングに対して正対して、脇を締めてシュートを打とうと思うと肘が開いてしまうのは、この可動域がないからと言えると思います。
(正対して、脇を締めるような動作は私たちは推奨していませんが。。)

肘から手首がリングに対して直線的に伸びて、ボールを押し出すような動きができれば、左右のずれは大きく減らすことができます。

バスケットボールを扱うのに、ボールの中心を捉えることはコントロールを容易にする上で非常に重要です。
(ボールハンドリングはボールの中心を素早くつかむために行っています。)
シュートに関しても、片手にボールの中心がある状態、右利きのシューターであれば、打ち出す際に、右手の上にボールがきちんと乗っている状態が理想的です。

ミラー選手のようにボールに対して、手の大きな選手は肘が開いてもボールの中心を捉え、コントロールすることができるが、
比較的体格の小さい日本人選手はボールに対して出来るだけ垂直に
なるようにセットする必要がある。

育成年代ではボースハンド(ツーハンド)のシュートからワンハンドシュートに移行してきたという流れから、右利きのシューターでも左手が大きくボールにかかってしまうようなフォームを目にします。

ボールに対して、肘から手首が垂直方向に立っている状態を取れるようになると、安定性を手に入れることができます。

このような体の使い方は、動かせるようになって、理解できなければシュート動作に取り入れることができません。3rdポジションに関するストレッチや3rdの外旋筋力向上のためのトレーニングを実施すると、少しずつ変化が見られる選手が多いです。
このようにシュートを安定させるための、肩関節の可動域や筋力のトレーニングを組み立て、教室では行っています。