現代のバスケットボールにおいては、データ分析が非常に発達しており、その分析を生かした戦術をたてるチームも多くあります。
様々な議論があるのですが、多くのチームで重視されている『期待値』についてお話します。
バスケットボールは1試合のシュートを放つ本数は、おおよそですが決まっています。(オフェンスのペースやミスなどで変動しますが・・)
そして、シュートには
フリースローの1点
フィールドゴールの2点
3Pライン外からの3点
の三種類があります。
そしてシュートを打つ場所でのスタッツ上での平均値は(NBA)
ゴール下:約65%
ミドルシュート:約40%
3ポイントシュート:約35%
フリースロー:80%(仮)
とされています。
ではそれぞれの場所でのシュートの期待値を見てみましょう。
ゴール下:2点×0.65=1.3点
ミドルシュート:2点×0.4=0.8
3ポイントシュート:3点×0.35=1.05点
フリースロー:2点(2本)×0.8=1.6点
一回のオフェンスでのシュートで期待できる得点が上記になります。
期待値からわかるように
ミドルシュートが最も期待値が低く
ゴール下のシュートや、ゴールへのアタックによるフリースローをもらうことが得点の期待値が非常に高いことがわかります。
NBAにおいてもヒューストンロケッツが、
多い試合では1試合に50本の3Pシュートを試投しています。
上記は昨年のロケッツのシュートチャートになりますが、ほとんどが3Pとゴール下のシュートであることがわかります。
ちなみに数字でみてみると7164本のシュートのうち、
ゴール下のシュートが3,000本
3ポイントシュートが3,716本
ミドルシュートは448本ということでした。
これは得点効率に注目して、チームのオフェンスを組み立てていた結果だと考えられます。
BリーグやNBAなどのディフェンスのフィロソフィーには、ミドルシュートのタフショットをできるだけ打たせるような共通意識を持って、ディフェンスのシステムを作っているチームが多くあります。
(=ゴール下やノーマークの3Pをできるだけうたせない。)
数字の印象ですが、
ミドルやゴール下の90%のシュート(2点×0.9=1.8点)
と
60%の3Pシュート(3点×0.6=1.8点)
は同じ期待値になります。
よって現在取り組んでいますが、長距離の安定したシュートを身につけることは大きな武器になると考えています。
以上より、
習熟し、トップレベルのゲームにおいてはノーマークの3Pとゴール下へのアタック、またはフリースローをもらうことが最も良いオフェンスにつながると言えます。