効率的な練習方法として、一般的には特定のドリルを繰り返すという考え方が中心にあります。
習得したい運動スキルを身につけるには、その目標ばかりを繰り返し練習し、誤差を無くしていきながら、正しい動作を身につけることが重視されてきました。バスケットボールのシュートの場合は、特定の位置から何度も練習し、シュートの感覚を身につけるといったことがされています。
これに対して、科学的な面から、身に付けたい基準のスキルと類似した多様な練習の方が、単調な練習よりも有効であるということが明らかになっています。
これは1975年にSchmidtらが多様性仮説として提唱してから、他にも多くの研究がされてきており、ほとんどの研究は多様性の練習の有効性を支持しています。
バスケットボールにおいてはシュート以外の練習の多様性はスキル習得に重要ですし、シュートにおいては、ゲームの場面では様々な位置から、様々なタイミングでシュートを打つことがあります。多様な距離や角度から練習して調整力を身につける方法が重要とされます。
NBA選手でも様々なシチュエーション、場所からシューティングを繰り返して調整力をつけています。
実際に育成年代の選手たちでも実践している例を上げると、試合中に3Pを決めたいのであれば、3Pライン上でシュートを繰り返すだけでなく、1歩、2歩下がったところからシュートをうち、その後は3Pラインから1歩、2歩入ったところでシュートをうつ。NBA等のトップでも行われているドリルになりますが、こういった練習を繰り返すことで、長距離シュートの身体的スキルをより早く身につけることができます。
ぜひ参考にしてみてください。